人事制度・評価の最適化

人事評価制度の構築・運用支援

人的資本経営が注目される今、社員の成長や組織力を「見える化」し、経営戦略と連動させる人事評価制度の重要性が増しています。
単なる評価だけでなく、「育成」や「定着」、「エンゲージメントの向上」までを見据えた制度設計が求められています。

セーフテクノロジーでは、会社の理念・文化・事業特性を丁寧にヒアリングし、その会社にしかない“オリジナル”の評価制度づくりをお手伝いしています。
私たちがご提案するのは、汎用的なテンプレートではありません。
ジョブ型の明確な職務定義を参考にしつつ、日本の中小企業に根づく「メンバーシップ型」の良さも活かした“ハイブリッド型”評価制度です。
個々の職種・役割・組織規模に合わせて、「納得して動ける」「育成につながる」「現場で実際に使える」制度をつくります。

評価制度は“つくって終わり”ではありません。
制度設計後は、評価者研修やフィードバック面談の支援も実施し、現場での運用がスムーズにいくよう伴走します。
さらに、導入後の運用状況を定期的に振り返り、評価基準やプロセスの見直しを含めた改善サイクルを構築。
評価制度が形骸化するのを防ぎ、「人が育ち、組織が前に進む仕組み」として根づくよう支援します。


こうしたご支援の背景には、代表が厚生労働省の職務評価コンサルタントとして、全国各地の病院・企業など数多くの現場で職務評価の導入支援を行ってきた経験があります。
特に印象的だったのは、1000人規模の医療機関や製造業の現場で、何百万もかけて導入した分厚い評価マニュアルが、実際には誰にも使われず棚に眠っていたという事実です。

制度がうまく回らない理由は「複雑すぎる」「現場に合っていない」「納得感がない」の3つに集約されます。
評価制度は“経営と現場をつなぐ”ためのツールでありながら、使い手が迷子になるような制度では、かえって現場の混乱を招いてしまうのです。

だからこそ私たちは、「わかりやすく」「公平で」「仕事に密着した」評価制度を大切にしています。
日本の中小企業には、中小企業ならではの柔軟性と人のつながりの強さがあります。だからこそ、ありものの制度ではなく、会社独自の「納得と成長を生む評価制度」が必要なのです。

評価制度は“今の社員”を測るだけの仕組みではありません。
社員の成長を支援し、自律的に働く人を育て、組織の進化を後押しするための大切な第一歩です。
そのために、私たちは「コンピテンシー(成果を出す人の共通行動)」を活用し、役割に応じたやりがいや意味づけを設計することにも力を入れています。

評価制度を“作業”から“対話”へ。
“管理”から“育成”へ。
人事評価が、組織の文化と人を変えるきっかけになります。

制度設計プロセス~現場に根づく“オーダーメイド設計”

セーフテクノロジーでは、「会社の理念に根ざし、現場で自然に使われる制度」をゴールに、ゼロベースで制度を共創します。経営者へのヒアリングから始まり、現場の職務整理、コンピテンシー抽出を経て、制度設計・社内合意形成までを丁寧に支援。評価シートや等級制度を形にするだけでなく、使いやすく、育成にもつながる実践的な仕組みを設計します。

下記はその標準プロセスです。

ステップ内容主なアウトプット
① 経営ヒアリング経営者の想い、企業理念、目指す組織像などを丁寧にヒアリング評価制度の設計方針(目的・価値観の共有)
② 現場調査・職務整理実際の業務内容・役割・成果の出し方を現場で観察・整理職務一覧/職種別の期待役割・成果指標
③ コンピテンシー策定優れた社員の共通行動(成功要因)を抽出し、モデル化職種別の行動評価指標(等級別)
④ 評価制度設計等級制度、評価シート、運用ルールを具体化評価シート、運用フロー、評価ガイド
⑤ 制度説明・合意形成評価者・従業員への説明、意見収集、調整制度導入マニュアル、社内Q&A対

各社で内容や順番は柔軟に変わりますが、必ず「現場の納得」を重視しながら進めます。

導入後のフォロー体制「制度を“育てる”仕組み」

制度は導入して終わりではありません。定着と改善のために、以下のサイクルで丁寧な支援を行います。

【導入期】

  • 評価者研修:評価視点・面談技法・フィードバック方法を習得
  • 個別面談サポート:導入初回は必要に応じて面談の同席や練習も支援

【運用期(定着化)】

  • 振り返りミーティング(年2回〜):現場の声をもとに運用改善
  • 評価コメントや点数のばらつき分析→評価者間の共通理解形成
時期具体的支援内容目的
導入時評価者研修・フィードバック面談練習評価スキルの習得・不安の解消
半年後振り返りミーティング実際の課題を共有し改善点を抽出
1年後制度レビューと微修正制度の最適化と形骸化防止
2年目以降評価と人材育成の連動支援人材戦略への統合と発展

制度導入から1年後、見えてくる“課題”と“進化の余地”

制度はどんなに丁寧に設計しても、いざ運用してみると「評価が甘くなりがち」「面談が形骸化している」「点数に差がつかない」といった課題が浮かび上がるものです。
むしろ、実際に使ってみた1年後こそが、制度を“育てる”最初のチャンスです。

そこでセーフテクノロジーでは、導入1年後に「制度振り返りミーティング」を実施し、以下の観点で制度の微調整や再設計を行います。

振り返り項目チェックポイント主な見直し対応例
評価基準の適切さ評価のばらつき/理解度指標の表現見直し、事例追加、簡易版の導入
評価者の運用状況面談頻度/フィードバックの質研修の追加、面談スクリプト導入
評価の納得感被評価者の声/公正感評価項目の説明資料追加、自己評価制度の検討
人材育成との連動評価とキャリア支援の結びつき等級と役割の連動強化、スキルアップ支援制度の設計

ブラッシュアップを行うことで、制度は“現場の使える道具”から“経営と人材をつなぐ戦略資源”へと進化していきます。

「作ったまま手を入れない制度」ではなく、「変化に合わせて育てていく制度」が、これからの時代に合った人事評価です。

導入事例

【導入事例①】宿泊業(従業員数150名・地域密着型ホテルチェーン)

現場では「ベテラン偏重」の評価が常態化し、新人や中堅社員が伸び悩んでいました。
セーフテクノロジーでは、フロント・客室・レストランなど各職種ごとに期待行動と成果を整理し、接客対応・気配り力・チームワークといった行動評価を導入。
評価者研修でフィードバック面談も導入した結果、「お客様の声を活かす工夫」が増え、CS向上と社内の風通し改善に繋がりました。
2年目には女性中堅社員のリーダー登用も進み、離職率が15%改善しました。


【導入事例②】建設業(従業員数40名・工務店)

ベテラン職人と若手の世代間ギャップが課題となっていた現場。
「現場での技術やマナーをどう伝承するか」が曖昧で、人材育成に悩みがありました。
そこで、等級制度に「職長候補」の中間ステップを新設し、現場で求められる判断力・安全意識・後輩指導の観点からコンピテンシーを定義。
若手が「評価されるポイント」を理解したことで、育成の手ごたえを感じる上司が増加。
1年後には自発的な資格取得が進み、次世代リーダー候補が3名誕生しました。

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