前夜~マスフローという奇妙な機械の物語
このブログのストーリーテラーを勤めますDecoこと一般社団法人セーフテクノロジーの黒田と申します。
宜しくお願いいたします。
実はこのブログは既に473話に渡り連載を続けているブログで、多くの流体(ガス・液体)の流量測定や流量制御に携わる方々にお読みいただいているブログです。
EZ-Japan BLOG since 2017 真・MFC千夜一夜物語

そもそもの本ブログのオリジンは他社の商用ブログに連載してきた「MFC千夜一夜物語シリーズ」という、マスフローコントローラー(Mass Flow Controller 略してMFC)という産業用流体制御機器に関する解説、ノウハウを綴っていた135話に及ぶコンテンツです。
MFCという機器の営業・マーケッティッグ・商品開発に30年近く携わってきたDecoの経験と、そして道を切り開かれた先人達の知見を文章という形にして残していきたく思い、始めたものです。
それを商用ブログでの連載が終了後、個人ブログ、そしてEZ-Japanのブログとして受け継いできて、今や商用ブログ終了時の3倍以上のボリュームとなっていたのでした。
ここにその第1話を採録します。
なお、先行している473話分をすべてこちらに掲載するは、フォローいただくのも大変かと思いますので、次回からは区切りの良い「第470話 MFCを取り巻くデジタル通信環境 その1」からの開始とさせて頂きます。
【再掲載版】真・MFC千夜一夜物語 第1夜 マスフローは宇宙時代の申し子
「マスフローコントローラー(MFC)、マスフローメーター(MFM)を発明したのは誰ですか?」という質問をたまにいただきます。
これはネットを検索してもなかなか答が書いてありませが、“NASAのアポロ計画ではないのか?” という説が、業界ではまことしやかに語られています。
NASAの公開特許に熱線式流量計があり、アポロ宇宙船の姿勢制御バーニアの噴射燃料制御に使われていたという説や、いやいや宇宙船内部の酸素使用量を計っていたという説がありますが・・・
それはおそらく今のMFCやMFMという形ではなく、基本原理である熱線式流量センサー部分だけで、MFCそのものがアポロ宇宙船に乗っていったとは思えません。(たとえ2kgぐらいの塊といえども、宇宙にモノを送るというのは、とてつもないお金がかかりますから・・・)
では、MFCとしての基本フォーマット(流量測定するセンサーと、流量制御するコントロールバルブを一体化して、外部からの流量設定信号で制御する・・・)を最初に作ったのは、おそらく当時の米国のマスフローメーカーのいずれかだったと思います。
どちらも「我こそが産みの親」と名乗っていましたが・・・今となっては1社以外、市場に残ってはいません。
でも、アポロ計画の一端で誕生したというスト-リーは個人的には大好きで、よくお客様との雑談でネタにしています。
だって、夢があっていいじゃないですか?
当時は“宇宙”、“21世紀“ という単語が、夢を持って語られていた時代であり、MFCはまさにその時代の産物なのですから。
それこそ鉄腕アトムではありませんが、”科学技術の結晶“って感じですね。
そんな夢のある時代に、その出自を持っているマスフロー(MFCとMFMの総称)に関するお話を書いていこうと思います。
「MFCってなんだろ?」という方、「MFCを使ってるのだけど・・・よくわからない」という方から「何を言うか、MFCに関しては私に聞きなさい。」という方まで、あくまでライトな読み物として読んでみてください。
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